大野写真研究室　ohno photograph laboratory

泣き虫ですみません。
本当に、泣き虫ですみません。

この１週間でとりこを愛してくれた、たくさんの皆さんと
お話をさせていただきました。
それと同時に
とりこを閉めてしまう事
これから先、僕が目指していきたい事
たくさんお話をさせていただきました。
そしてとりこを愛する皆さんからたくさんのプレゼントをいただきました。
本当にありがとうございました。

６年半前、みんなで楽しく撮影した写真の展示場所と
暗室の場所が欲しいと思い、思い立ったように
ギャラリーとレンタル暗室とりこをスタートしました。
ちょうどその頃、写真家の平間至さんが浅草でpippoという
ギャラリーとレンタル暗室をスタートさせたので
「平間さんも同じこと考えているんだな！」
と勝手に背中を押された気になったりして（笑）。
その後、pippoで平間さんにお会いしたりして
「これは運命だな」などと思ったりもしました（笑）。

そもそも。とりこの意味は？よく質問を受けました。
お散歩撮影会で知り合った、みんなが
普段はどんな写真を撮っているのか知りたいね。
そんな思いから、写真部を作ろうとみんなで名前を考えました。
「みんなで撮りっこ」
「写真のとりこ」
そんな意味のこもった素敵な名前を考えていただきました。
ギャラリーをオープンさせるとき、その名前を気に入っていた
私は、皆さんに相談をしてとりこを使わせていただきました。

あれから６年半。
私自身、もともとアートとは縁遠い場所にいたので、そんな人でも楽しめる場所。
そして何より、初めて作品の発表をする人でもしやすい場所を目指してやってきました。
目指してきたことに、間違いはなかったと考えています。
でも…なぜ…閉店してしまうのか？
大変身勝手ではありますが、それは、僕が目指す場所に行くためには
一度、とりこを手放さなくてはいけないと感じたからです。
僕は、もともと街の写真屋を生業としてきました。
最近思うこと「もっといい写真が撮りたい」
そんなことを思うようになりました。
きっかけは、今回の最後の写真展となりました
2011年から続けているポートレート撮影
「未来のあなたへ」
がきっかけです。
スナップではなく本当に大切な、未来に繋がる一枚を撮影したい。
そう思うようになり、昨年の11月にプリントショップとなっていた
大野カメラ店も、スタジオとして撮影できる大野写真研究室として
リニューアルしました。
撮影方法も、プリントを作る技術も、もっともっと研究していきたい。
そのためには、ギャラリーを運営していくのは無理だと判断しました。
だから一度、大切な場所を手放そうと思いました。

大切に思ってくれる人がたくさんいる場所をやめるわけですから
しっかりと技術を磨き、今までとりこに携わってきていただいた皆さんを
写真で幸せに出来ればと思っています。
何卒、ご理解をいただき、そんな僕たちの背中を押していただければと
思っています。

駆け足の６年半でした。
いろいろなご縁をいただきました。
いろいろな出会いをいただきました。
いろいろな驚きをいただきました。
いろいろな学びをいただきました。
そして、たくさんの幸せをいただきました。
本当に、本当に、ありがとうございました。

最後に僕の思いつきで、母と妻には本当に負担をかけてしまいました。
この場を借りて、お礼を言いたいと思います。
ありがとう。